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    宮内 洋平(みやうち ようへい)

    1975年生まれ。立教大学博士(文学)。専門は人文地理学、文化人類学、アフリカ地域研究、グローバル・サウス都市論、都市自然研究。民主化後の南アフリカ社会を都市空間の統治をめぐる政治に注目して研究を続けてきました。

     

    南アフリカ共和国ローズ大学大学院人類学専攻博士課程、在南アフリカ日本大使館専門調査員、南アフリカ共和国ヴィットヴァータースラント大学都市生活・建造環境研究所客員研究員などを経て、現在、立教大学アジア地域研究所特任研究員、社会理論・動態研究所研究員、大学非常勤講師。

     

    詳細はリサーチマップを御覧ください→researchmap    

     

    I am a Japanese geographer & anthropologist. I have been working on lives of common people and urban governance in Johannesburg, South Africa.

     

    BA in Archaeology, Shinshu University, Japan (1998)

    MA in Geography, Rikkyo University, Japan (2001)

    Ph.D. in Interdisciplinary Cultural Studies, Rikkyo University, Japan (2016)

  • Blog

    研究発表予定とこれまでの活動記録です。
     2年に一度程度の頻度で寄稿させていただいているアフリカ協会の機関誌『アフリカ』に、今回はポストコロナの南アフリカ事情を紹介させていただきました。2023年10月に民主化後4回目の国勢調査となっ...
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        杉江あいさんの大著『カースト再考――バングラデシュのヒンドゥーとムスリム――』(名古屋大学出版会, 2023年)の合評会が2023年人文地理学会の公募セッションで開催されました。...
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    昨年より国土地理協会の研究助成を受けて小野映介先生、小岩直人先生、野中健一先生のご支援・ご協力のもと開始した現在の南アフリカのリンポポ州に13世紀に繁栄したマプングブエ国の宇宙考古学研究の初期的...
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    他の投稿
  • Research

    研究業績はリサーチマップをご覧ください。→researchmap

     

    ポストアパルトヘイト南アフリカで生じている新たな分断(ネオアパルトヘイト)を、地理的不均等発展、ネオリベラル統治性、構造的不正義の概念を参照しながら、都市の空間編成と統治の地理学・人類学研究をしてきました。具体的には南アフリカのヨハネスブルク中心街の公共空間の私有化とアートによる都市再生事業を批判的に考察しました(『ネオアパルトヘイト都市の空間統治』明石書店, 2016年)。

     

    【博士論文題目】
    ポストアパルトヘイト南アフリカにおける都市統治の民営化と社会的分離―ヨハネスブルグのインナーシティ再生プロジェクトの事例からー」(立教大学大学院文学研究科超域文化学専攻, 2015年度, 論文博士, 文博第201号)

     

     

    現在実施中の研究プロジェクト

    環境問題を人間の問題として捉えて人文社会科学の複数分野が協同して環境正義のためのフォーラム形成をめざす環境人文学のアプローチに関心をもち、地理学の社会的自然研究の成果を参照しながら、都市の自然環境をめぐるポリティクス都市環境正義パブリック・ヒストリーを描くことを目指しています(Urban Nature, 都市自然研究)。現在、下記の研究プロジェクトをすすめており、対象は過去から現在に至るまで多岐に渡ります。

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    ①南アフリカの環境アパルトヘイトに関する都市自然研究
    「南アフリカの「ウォーター・アパルトヘイト」に関する社会的自然研究 」[2020年4月 - 2025年3月](JSPS科研費20K13275

    政治地理学の「社会的自然」研究を参照しながら、南アフリカの水の不均等分配の実態とこれに抗する民衆運動に注目して、新自由主義的・権威主義的環境統治とそこから逃れようとするオルタナティブな動きを探ろうとしています。またアパルトヘイト時代に形成された産業都市・港湾都市の都市計画、近年のグリーンシティ計画とグリーンインフラ整備の推進が生み出すパラドクス(グリーンエクスクルージョンやグリーンジェントリフィケーション)、都市公園、都市農業等、都市の環境保全をめぐる草の根のポリティクスに注目し、環境をめぐる分断の諸相(環境アパルトヘイト)を明らかにしようとしています。

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    ②ゾミアの宇宙考古学 
    「アフリカの古代国家は制圧的だったのか? : 高解像度衛星画像を用いた南部アフリカ初期国家の形成過程を探る地理空間情報研究」[2022年8月 - 2023年7月](国土地理協会研究助成2022年度

    南アフリカのマプングブエ王国(1220-1330年)の初期国家の形成過程、都市機能、王権ネットワークを明らかにし、従来の国家・都市概念に一石を投じる、デジタル古代王国研究の先駆的モデルを提言することを目指しています。遺跡の地表データを高解像度衛星データを活用したリモートセンシング技術によるマッピングと現地踏査およびドローンによる空中撮影を実施することで、これまでの発掘調査では難しかった広範囲の空間的把握を可能にし、集権的国家と非集権的自給社会(国家に抗する社会=ゾミア)との関係を明らかにしたいと考えています。

    国土地理協会への成果報告書および同図表

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    ③ポストアパルトヘイトのモニュメントと文化遺産の展示の政治学
    [2017年4月 - 2024年3月](JSPS科研費17H01637

    南アフリカでは近年、新たな歴史の記憶を埋め込む装置として文化遺産観光が盛んになってきました。そこでミュージアム、モニュメント、銅像、遺跡、国立公園の「展示の政治学」を批判的観光研究の視点から明らかにしようとしています。

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    ④アフリカの都市化に対する日本の開発援助、都市マスタープランの研究
    [2019年9月 - 2025年8月] (ERC欧州研究会議科研費 834999

    ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのジェニファー・ロビンソン教授が研究代表者をつとめる国際共同研究プロジェクト "Making Africa Urban: The transcalar politics of large scale urban development"に研究協力者として参加し、アフリカ都市に対する日本の開発援助とくに都市マスタープランに関して調査しています。同プロジェクトはタンザニアのダルエスサラーム、マラウイのリロングェ、ガーナのアクラの3都市を対象に、国際機関、金融機関、ドナー諸国、現地政府、民間企業、投資家などさまざまなアクターが織りなす大規模都市開発をめぐるポリティクスを明らかにしようとするものです。

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    宮内洋平『ネオアパルトヘイト都市の空間統治 南アフリカの民間都市再開発と移民社会』(明石書店, 2016年)

    第18回人文地理学会学会賞(学術図書部門奨励賞)受賞(2018年11月24日)

    ⇒人文地理学会賞選考委員会答申

     

    アパルトヘイトが撤廃され新生南アフリカが誕生したのが1994年。それから20余年を経た現在、人種的差別とは違った別の格差が社会の中で生み出されている。大都市ヨハネスブルグを題材に、現代南アフリカ社会が抱える構造的不正義を明らかにする論考。

    (明石書店ウェブサイトより)

     

    【書評・紹介記事等】以下の皆様方に拙著を紹介していただきました。どうもありがとうございました。

    牧野久美子氏 (2017)「資料紹介」『アフリカレポート』 55: 18. アジア経済研究所

    森本泉氏 (2017)「学会展望 地域研究・地誌」『人文地理』69 (3): 311-312.

    相澤亮太郎氏 (2017)「学会展望 社会地理」『人文地理』69 (3): 322.

    野中健一氏  (2017) 「学会展望 文化地理」『人文地理』69 (3): 327.

    伊藤千尋氏  (2017) 「書評」『アフリカ研究』92: 163-166.

    栗田和明氏  (2018) 「Book review」『なじまあ』8: 20.

    成瀬厚氏  (2019)geopolitical critique

    たいやき氏(2024) 「特集 博論本」『綴葉』427: 5 京大生協綴葉編集委員会

     

    【合評会】

    立命館大学人文科学研究所 グローバル化とアジアの地域研究会 (2017.3.15.)[評者]生田真人氏・藤原尚樹氏

    武蔵野アフリカ研究会・日本アフリカ学会関東支部例会 ( 2017.7.14.) [評者]牧野久美子氏

    日本地理学会 都市の文化・社会地理学研究グループ第21回部活 (2019.6.1.) [評者]太田麻希子氏

     

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